![]() 洗剤には界面活性剤以外にも助剤として色々な成分が配合されています。 それらの助剤とは、どのような物質で、どのような効果があるのか? 果たして、それらは無害なのか? |
蛍光剤で「輝く白さ!」と いうのは、どうでしょうか? |
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「酵素パワー!」って 本当に効くの? |
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アルミノけい酸塩とは? | ||
炭酸塩と過炭酸塩について |
蛍光剤で「輝く白さ!」というのは、どうでしょうか?![]() |
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![]() 蛍光剤は「蛍光増白剤」とも言い、蛍光剤の入った合成洗剤で洗濯すると、確かに白くなります。 ところが、これは汚れが落ちて白くなったのではなく、蛍光染料によって汚れを白く染め上げているんだよ。 |
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えっ! 白く染め上げられているって本当! 蛍光剤は、有害物質ではないのですか? |
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![]() 蛍光剤(染料)は、体内に入ったら危険なものなので、食品添加物としては勿論ですが、食品に混和する恐れのあるものにさえ禁止されています。その例をあげておきましょう。 |
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![]() これだけ多くのものに禁止されているのに、洗剤に使用できるなんて不思議ですね。蛍光剤入りの合成洗剤で洗ったら、衣類やふきんなどには残らないのですか? |
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![]() 蛍光剤は、洗うたびに衣類に付着し、蛍光剤の入っていない洗剤や石鹸で洗っても1年間ぐらいは取れないんだ。蛍光剤入りの洗剤で洗濯した衣類にブラックライトを当てると青白く光ります。ディスコ(クラブ)などでスポットが当たると、白い衣類が青白く浮かび上がる、あれです。さらに、衣類に付着した蛍光剤は、日光に長時間さらすと分解して黄ばみの原因になります。 また、衣類に付着しなかった蛍光剤が河川に流されると、水生生物や汚泥に付着し、環境汚染の問題にもなります。 |
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「酵素パワー!」って、本当に効くの?![]() |
![]() 酵素は確かに、汚れのもとである蛋白質、でんぷん、せんい素、油脂を分解します。しかし、どんなときにもその力を発揮するわけではないんだよ。最適な温度(40〜60度)、最適なPH値(6〜9)、最適な汚れとの反応時間(20分以上)という条件が揃わなければ、酵素はその力を発揮することができないのです。 |
![]() 私たちは日常、そのようなことまで考えて洗濯していません。私たちが洗濯しているような条件では、おそらく酵素は威力を発揮していないでしょうね。 |
![]() その通りです。「日本の洗濯環境では、ほとんど意味がない」と言っても、言い過ぎではないでしょう。 また、その洗剤に配合されている酵素が「何に対応する酵素なのか」ということも問題です。 学校で勉強した「消化酵素」を思い出してください。蛋白質やでんぷんなど、消化するものによって、消化酵素がすべて違っていたでしょう。 汚れのもとを分解する酵素もこれと同様です。汚れのもとの蛋白質にはプロテアーゼ、でんぷんにはアミラーゼ、せんい素にはセルラーゼ、油脂にはリパーゼがそれぞれ対応します。 「酵素配合」と言っても、これらをすべて配合しているのだろうか? |
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「アルミノけい酸塩」って、どんなものですか?![]() |
![]() アルミノけい酸塩はゼオライトとも言い、粘土などに含まれる成分で、水には溶けないんだ。ゼオライトには硬水を軟水にする作用があり、富栄養化の原因とされたリン酸塩の代りに配合されるようになったんだ。 |
![]() 「硬水を軟水にする!」ということですが、日本の水は元から軟水でしょう。だったら、必要ないんじゃないですか。 それより、水に溶けないなら、廃水に問題はありませんか? |
![]() 確かに日本の水は軟水だから、ゼオライトは不必要ですね。それに、川底や湖底にヘドロ状に堆積するのが問題です。 また、ゼオライトはアルミ化合物なので、神経毒性も心配されています。 成分表示には、アルミノけい酸塩と表示がよく似ている「けい酸塩」というのがありますが、これは「アルカリ剤」で、次に説明する「炭酸塩」と同じ働きをします。 |
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「炭酸塩と過炭酸塩」って、どんなものですか?![]() |
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![]() 炭酸塩(炭酸ナトリウム)は水に溶けやすく、水溶液はやや強いアルカリ性(pH11.2)を示す物質で、アルカリ助剤として粉石けんや洗剤に配合されています。 一方、過炭酸塩(過炭酸ナトリウム)は、酸素系の漂白剤です。 |
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炭酸塩はアルカリ剤で、過炭酸塩は漂白剤なのね。 よく似た成分表示でも、配合される目的が違うのね。 |
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![]() 過炭酸塩は、炭酸ナトリウム水溶液に過酸化水素を反応させて得られる物質で、水に溶けて、炭酸ナトリウムと過酸化水素に解離するんだ。 過酸化水素(薄めたものが「オキシドール」という消毒薬)は活性酸素の一種で酸化力が強く、色素を分解する。これが漂白です。もちろん、殺菌作用もあります。 |
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![]() 過酸化水素(活性酸素の一種)の作用で、漂白、殺菌をするわけですね。 最近では、「過炭酸塩と炭酸塩を主成分とした環境に優しい洗剤」というのもあるようですが、どうでしょうか? |
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![]() 過炭酸塩と炭酸塩は生分解性が良いので、「環境に優しい」のは確かだが、品質表示には界面活性剤も記入されているはずだよ。それがどんな界面活性剤なのかが問題です。 さらに、過炭酸塩は酸化力が強いので、絹や毛など動物性繊維には使用できないし、金属製のボタンやファスナー、バックルなどがついている衣類もダメです。 |
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