なおこ一緒お勉強
カルシウム(Calcium)
「カルシウムを語らずして、『健康』を語ることはできない」と言われます。それは、なぜでしょう。この問題に、大胆にもなおこがチャレンジ!?
貴方もを活用して、一緒にお勉強してみませんか。
カルシウムは百薬の長に非ず
偉大なる縁の下の力持ちなり
@カルシウムとは
A体内のカルシウム
B機能カルシウムの働き
Cカルシウムが欠乏すると
D日本人のカルシウム摂取量
Eカルシウムを
 摂取し難い日本人
F牛乳と日本人
Gカルシウムの消化吸収率
Hカルシウムの吸収と日光浴
I血液を弱アルカリ性に保つ
 (酸・塩基平衡)
Jカルシウム・パラドックス 
Kカルシウムは絶えず
  骨から溶け出している
L適度な運動とカルシウム

@カルシウムとは

 「カルシウム」って、どんなものなんですか?
 カルシウムを化学的にいえば、アルカリ土類に属する柔らかい金属元素であり、大理石や石灰岩、骨の組織中などに含まれている、元素記号 Ca 元素番号 20 質量 40 の物質なんだよ。
 今までは、単なる栄養素の1つとしか思っていませんでしたが、金属の一種だと分かってビックリしました。
 カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、リン、亜鉛、鉄などを総称して「ミネラル」っていうだろう。「ミネラル」とは「鉱物」という意味で、昔は「無機質」と呼ばれていたんだ。

A体内のカルシウム

 私たちの健康に関わる「体内のカルシウム」について、考えてみましょう。
 私たちの体内では、骨や歯の中に蓄えられている「貯蔵カルシウム」が99%で、残り1%が「機能カルシウム」と言って、血液や各種体液中にあります。
 ところが、僅か1%の機能カルシウムが、私たちの健康を維持するのに、とても大切な働きをしているのです。

B機能カルシウムの働き

 機能カルシウムは、どのような働きをするの?
 「内蔵機能を調整する」「心臓などの筋肉を動かす」「血液を弱アルカリ性に保つ」「止血作用」「脳神経細胞の興奮抑制」「神経伝達系の調整」「血圧を調整する」など、カルシウムは、こんなにも大切な働きをしている栄養素なんだよ。
 これじゃ、健康のためというよりも、生きていくためには欠かせないものなんですね。
 そうなんじゃよ。人間だけではなく、あらゆる生物がカルシウムが無くては生きられないんだ。
 水中の生物は、水に含まれている豊富なカルシウムイオンのお陰で貯蔵しなくても生きられるが、陸にあがった生物は、体内にカルシウムを蓄えておく必要があるんだ。だから、骨に蓄えてるんだよ。

Cカルシウムが欠乏すると

 カルシウムが欠乏すると、どんなことが起こりますか?
 まず症状として精神的いらいら手のしびれ感や違和感肩こり不眠などが挙げられます。そして、集中力や根気が欠如し、情緒不安定になり、非行やいじめ勉強嫌いの一因にもなっています。
 カルシウム欠乏が、日常の悩みと密接に関係しているのに驚きました。それでは、カルシウムの欠乏による病気には、どのようなものがありますか。
 骨格形態に異変が生じたり、歯や骨の各種疾病は、当然のことだが、感覚鈍磨痴呆症心筋衰弱動脈硬化高血圧腎臓結石骨粗鬆症各種アレルギーなどの一因だとも言われています。

D日本人のカルシウム摂取量

 日本人の「カルシウム摂取量」を調べてみました。厚生労働省の摂取勧告量は、1日600mg〜2500mgですが、毎年発表される実際の摂取量は、カルシウムだけが最低摂取量に達していないのですね。日本人の平均摂取量は、500mg位だそうですが、どうでしょうか?
 平均で500mg位というのは、大変なことなんですよ。
 カルシウムの摂取を常に心掛けている人たちは、当然1000mg以上を摂取していると考えられるので、日頃から気にしていない一般の人たちの摂取量は恐らく、300mg〜400mg位でしょう。

Eカルシウムを摂取し難い日本人

 なぜ、日本人はカルシウムを摂取し難いのですか?
 その要因の1つは、河川の水自体のカルシウム含有量が少ないことが挙げられます。測定する地域によって多少の誤差はありますが、日本の河川のカルシウム含有量は、アメリカの約1/3、ヨーロッパの約1/4なのです。その原因も幾つかありますが、酸性土壌に酸性雨が降っていることを考えれば容易に納得できるでしょう。更に、そこで栽培される野菜もその水で育つのですから、当然、カルシウムの少ない野菜ということになります。
 カルシウムの少ない野菜をカルシウムの少ない水で調理するのだから、どう考えても、カルシウムを摂取し難いですね。
 それを昔から、日本人は「日本食」という形で補ってきたんだ。
海藻類や梅干など、カルシウムを初めとするミネラルをたっぷり含んだ食べ物が「日本食」なんだ。
 現代の日本人は、ほとんど「日本食」を食べないので、カルシウム不足になるのね。

F牛乳と日本人

 最近では、日本人も牛乳を飲んだり、乳製品を食べることが多くなったと思いますが、それでもカルシウム不足を補うことが出来ないんですか?
 牛乳を初めとする乳製品には、カルシウムに限らず、数多くの栄養がたくさん入っています。ところが、困ったことに、日本人は牛乳を消化吸収しにくい民族なのです。
 それじゃ、牛乳をたくさん飲んでも、僅かしか役に立ってないんですね。
 そうなんじゃ。「この食べ物には、これだけの量の栄養が含まれていますので、1日にこれだけ食べれば充分です」というようなことを言われる栄養学の先生がおられますが、その食べ物にどれだけの量の栄養を含んでいても、私たちがそれを食べて、消化器官で消化吸収されなければ、何にも役に立たないのです。
 消化吸収できる能力は、民族によっても、個人的にも、また、その人の健康状態によっても大きく変わります。

Gカルシウムの消化吸収率

 「カルシウムは、消化吸収率が悪い」って言われるので、調べてみました。
 消化吸収が良いと言われるカルシウムでも
30〜40%、悪いものでは、3〜4%しか消化吸収しないそうですが、どうしてですか?
 カルシウムは、とても寂しがり屋の元素で、いつも「〜さん」とくっついているんだ。例えば、リン酸カルシウム、乳酸カルシウム、炭酸カルシウムというようにね。
 ところが、このままでは小腸の壁から吸収されないので、「〜さん」と縁を切って(消化され)「カルシウムの単体(カルシウムイオン)」にならなければいけないんだ。このことを「イオン化する」と言います。
 特に、リンとカルシウムの結合力は強くて、なかなか消化吸収しないから、魚の小骨をたくさん食べても、思っているほどカルシウムは摂れていないのさ。
 イオン化しやすいカルシウムが良質のカルシウムだということですね。だけど、それをどうして見分ければいいの?
 イオン化しやすいカルシウムかどうかを簡単に見分けるには、「水に溶けやすいかどうか」で判断すればいいんだよ。だから、大理石や石灰岩がカルシウムだと言っても、鉱物では何にもならないんだ。

Hカルシウムの吸収と日光浴

 カルシウムの吸収と日光浴は、どのように関係していますか?
 腸壁からカルシウムを吸収するために、「ビタミンD3」が必要なんだ。日光浴をすると、紫外線の作用で血液中のコレステロールから「ビタミンD」ができ、さらに、その「ビタミンD」が腎臓と肝臓を通過して「ビタミンD3」になるんじゃ。
 私たち女の子が「お肌の敵」と決め付けてしまっている紫外線も、カルシウムを吸収するためには、必要なものなんですね。
 日光浴をして適量の紫外線を浴びなければ、カルシウムをいくら摂取しても吸収されないんだ。だから、成長期の子供には、日光浴は欠かせないんだよ。
 それに、腎臓や肝臓を患っている人は、「ビタミンD3」を直接摂取する必要があることも分かってもらえるね。

I血液を弱アルカリ性に保つ(酸・塩基平衡)

 「血液は常に弱アルカリ性である」と言われますが、そのことにカルシウムが関係していたのね。
 血液中にカルシウムイオンが常に一定量(10mg/100ml)あることにより、血液が弱アルカリ性(pH7.4)に保たれているのです。健康状態に関係なく、人間が生きている限り、仮にその人が病気の状態でも一定なのです。
 血液中のカルシウムイオン濃度が下がれば、副甲状腺からホルモンが分泌され、骨からカルシウムを溶かし出すんだ。このようにして、血液を弱アルカリ性に保っています。このことを「酸・塩基平衡」と言うんだよ。
 「健康状態に関係なく、一定!」というのには驚きました。
 そうなんだよ。健康状態に係わらず、血液中のカルシウム量が一定であるため、カルシウムが病気と関係ないように考えられていた時があったんだが、最近では、「カルシウムを一定に保つために病気が起こる」ということが分かってきたんだ。生活習慣病は、このことが原因になっていることが多いそうだ。

Jカルシウム・パラドックス(Calcium paradox)

 「カルシウム・パラドックス」って、どんなことですか?
 「パラドックス(paradox)」とは、「逆説(矛盾または不合理のようで実際は正しい説)」という意味です。
 「カルシウム・パラドックス」というのは、「口から摂取するカルシウムが少ないと、体内のカルシウムの量が増加する。その反対に摂取量が多いと、体内のカルシウムの量が減少する」ことなんだよ。
 ただし、ここで言う「体内のカルシウム」とは、歯や骨に蓄えられている貯蔵カルシウム以外のカルシウムのことです。
 どうして、そんなことが起こるんですか?
 「I血液を弱アルカリ性に保つ(酸・塩基平衡)」で説明したように、血液中のカルシウムイオン濃度が一定でなければ生命を維持できないから、摂取量が少なければ、骨に貯蔵されているカルシウムを溶かして不足分を補うのさ。
 そのとき、不足している量だけをうまく溶かし出せればいいんだが、急を要するため、必要量よりも多く溶かし出してしまうんだ。
 このようにして余分に溶け出たカルシウムが、生活習慣病の原因になってしまうんだよ。

Kカルシウムは絶えず骨から溶け出している

 カルシウムが骨から溶け出すのは、不足したときだけですか?
 そうじゃないんだ。
 機能カルシウムというのは、私たちが生きていくために常に必要なのだから、絶えず補わなければいけない。だから、私たちが寝ている間も「破骨細胞(骨を破壊する細胞)」が働いて、骨を溶かし出しているんだ。その量は、1日に約500mgと言われています。
 それじゃ、私たちは毎日、それ以上の量を摂取しなければいけないということですね。
 その通りだよ。しかも、一度に摂取するのではなく、出来るだけ回数を多くして摂取した方がいいんだ。そうすれば、摂取されたカルシウムは、新しく作られる骨に蓄えられていくんだよ。
 「骨が絶えず、作り変えられている」って、聞いたことがあるわ。それにしても、1日中、補給し続けなきゃいけないなんて、大変なことだわね。余程うまい摂取方法を考えなきゃ!
 そうだね。水中に住む生物のように、一日中摂取できる環境であればいいんだがね。

L適度な運動とカルシウム

 「適度な運動をしなければ、骨が丈夫にならない!」って聞いたんですが、どうしてですか?
 それは、骨芽細胞(骨を作る細胞)の働きと関係があるんだよ。破骨細胞がほとんど1日中働いて骨を破壊しているのに対し、骨芽細胞は、骨に刺激が与えられたときだけ働くんだ。
 いくらカルシウムを摂取しても、適度な運動をして骨に刺激を与えなければ、蓄えることが出来ないんだ。寝たきり老人や宇宙飛行士などは骨に刺激が与えられないので、どんどん骨がもろくなっていきます。

ほっと一息!  皆さん! いかがでしたか。

次回は、「病気とカルシウム」について、勉強してみましょう。
いろんな質問やメールをたくさん送ってね。お待ちしています。

なおこ

カルシウムの摂取方法を考えよう! 病気とカルシウム