なおこ一緒お勉強
硝酸性窒素(「水」と「野菜」が危ない!)

窒素と窒素循環

 窒素とは、どんなものですか?
 窒素は、空気成分の約80%を占めている、無色、無味、無臭の気体です。英語では[Nitrogen]と言い、元素記号は[N]で表します。
 窒素原子1個では不安定で、自然界には窒素原子が2個結合した状態、つまり、窒素分子[N]の状態で存在します。
 窒素は他の元素と反応して色々な物質を作ります。「ニトロ・・・」というのが、それです。
 「ニトロ・・・」といえば、私たちは「ニトログリセリン(爆薬)」を思い浮かべてしまいますが、他には、どんなものがあるのでしょうか? 
 硝酸や亜硝酸、アンモニアといったものから、蛋白質を構成するアミノ酸や遺伝子の構成成分である核酸にも含まれています。
 このように、生物が生きるためには必要な窒素が、色々と形を変えながら、私たちの周囲を循環しているのです。下の図を参考にして、そのことを説明しましょう。
≪窒素循環≫
 私たちは窒素を直接利用することはできませんが、細菌の中には大気中の窒素を取り込み、体内で代謝を行い、この窒素を利用して色々な窒素を含む物質を産生するものがあります。(窒素固定)
 緑色植物も大気中の窒素を直接利用して、代謝を行う能力は持っていません。そこで、細菌が産生した硝酸や亜硝酸、アンモニアを吸収して代謝し、蛋白質やアミノ酸、核酸などの窒素化合物を産生し、生きることになります。(窒素同化)
 私たちは蛋白質を3大栄養素の1つとして摂取します。蛋白質は動物性であれ、植物性であれ、アミノ酸を含んでいるので、体内に窒素が入り込むことになります。私たちの体内でこれが代謝されると、アンモニアが出来てしまいます。アンモニアは毒性が高いので、それを尿素回路という代謝系を使って、尿素という他の窒素を含む物質に変換して、体外に排泄します。私たちは一日約50gの尿素を尿中に排泄しています。
 他の動物では、アンモニアを直接排泄するものもあるし、尿酸という窒素化合物として排泄するものもあります。
 これらの排泄された尿素や尿酸も、ある種の細菌によってアンモニアに変えられます。さらにアンモニアは、やはり細菌によって硝酸や亜硝酸に変化(硝化)していきます。
 また、この硝酸や亜硝酸を利用する細菌もおり、それらがこれを窒素ガスに変えると、ガスは大気中に戻っていくことになります。
 窒素は、大気から始まり、細菌を経て植物などに入り、人などの動物に入り、それからまた細菌などを経て大気に還っていくという循環を繰り返しているのですね。だから「窒素循環」と呼ぶのね
 ところが、植物を育てるため、人工的に窒素肥料を作り出すようになって、この循環が破綻し始めました。当然ながら、自然界では処理仕切れない窒素化合物が土壌に残ってしまい、「水や野菜が危ない」というような状態にまでなっています。


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